新築で家を建てる時のエアコン注意点。ハウスメーカーはその事実を隠蔽する!

 

某有名なハウスメーカーで10数年前に新築で家を建てた時に、まったく説明なかったぞ!

というぼやきから・・・。

●室内機と室外機をつなぐ配管処理

普通の一般家庭用エアコン は室内機と室外機に分かれてるタイプが通常ですが、

室内と室外の間の配管処理には2種類あることをみなさんご存知でしたか?

私は知らなかった・・・

その2種類とは、壁をまっすぐに貫通している配管タイプ(壁抜き)と、

室内側と室外側で開口部が違う場所にあり、

その壁内部に配管が埋め込みされている配管タイプ(隠蔽配管。先行配管ともいう)

があります。

 

●配管処理が違うと何が変わるのか

隠蔽配管の場合、そのメリットは家の外壁に余計な配管が見えないこと。

つまり、壁の中に配管を隠蔽しているということです。

外壁性能が売りのメーカーさん、あるいは外観にこだわりがある設計事務所や所謂デザイナーズと呼ばれる物件に多いようです。

確かに言われてみれば外観がスッキリ見えるような気もするが、言われないと気づかないかも?

他には、室内機を設置可能な場所(壁)と、室外機の設置可能な場所が離れている場合、

普通の壁抜きでは、室内または室外の壁にむき出しの配管(カバー)が醜く這うことになるところを

壁の中に配管を隠蔽すればスッキリします。

でも、スッキリするだけです。

まあ、ホコリがたまったり、室内なら掃除が面倒だったり、外壁部だと、汚れが垂れた涙状のあとがついたりはなくなるけど・・・

 

●結局、隠蔽配管と普通の壁抜き、どっちが良いの?

では、隠蔽配管と普通の壁抜きとどっちの方が良いのでしょうか。

結論から言うと、隠蔽配管は絶対に避けるべきです!

見た目の問題以上に隠蔽配管にすることで大きなデメリットがあるんです!!

 

●隠蔽配管の重大なデメリット

家電量販店等のお買い得なエアコン は、本体購入はできるが取付はやってもらえない!

な、なんですとー(叫)

という方もいそうですが・・・

実店舗、通販ともに標準工事を含んだ価格が表示されている場合がほとんどですが、

この「標準工事」とは、壁抜きで取付られたエアコン の交換か、簡単に壁抜きが可能な新設のみで、

コンクリートや壁内部が不明で簡単に壁抜きできない場合は、対応不可や別途料金になります。

そして隠蔽配管の場合は、新設はもちろん、隠蔽配管で取付られているエアコン の交換にも対応してもらえない場合がほとんどです。

つまり、お買い得なエアコン を買っても、自分で取り付けるか、エアコン 工事を請け負う業者に別途発注する必要があるということです。

 

●なぜ隠蔽配管で取付られたエアコン は、交換でもやってもらえないのか

それは家電量販店等では、隠蔽配管に起因する問題が発生した時に対応できないからです。

具体的には、隠蔽配管の場合には、配管の長さ、つまりケーブルとガス管とドレン管を通す配管が長く、

場合によっては隠蔽配管はまっすぐではないこともあり、施工時に隠蔽配管を破損する可能性や、

設置後の使用において故障等の問題があった場合に、隠蔽配管部分について保証できないためと思われます。

 

●隠蔽配管で取付けられてしまったエアコン 、交換はどうしたいいのか

有名ハウスメーカーは、自社またはグループ会社にアフターサービス部門やリフォーム関連部門をもっています。

そして、エアコン の交換なども請け負っているのです。

隠蔽配管部分についても、万が一の時にはもちろんハウスメーカーとして対応可能なので問題ないし、

エアコン を交換する頃には躯体以外の保証は期限切れでしょうから、

もし問題あれば隠蔽配管の修繕や交換など、有償工事として請け負うのです。

エアコン も工事と保証延長などをセットにして、家電量販店の価格との直接的な比較ができない価格設定(もちろん割高)になっていたり、

エアコン も提携メーカー(2、3社)のものしか扱ってなかったりで、自由に選択できなかったりします。

他には、街の電気屋さん的なお店や、エアコン 工事を請け負う電気工事会社、

あるいはエアコン 工事に特化し、本体販売も取り扱っている業者に本体と取付、既設の取外しと処分をセットでお願いすることもできます。

実際に調べてみると、このエアコン 工事を取り扱ってる業者が数多く存在することに気づきます。

つまり、それだけ仕事があるということ。

 

●隠蔽配管の問題点を隠蔽するハウスメーカー

もちろん、家の外観にこだわりがあり、隠蔽配管のデメリットを知った上での選択なら、

何も問題ありません。高級感のある素敵な外観の家になることでしょう。

でもでも、新築だったらエアコン の設置も考慮した設計にすれば問題ないはずですよね?

いやむしろ、新築だからこそ気をつけていないと、知らないうちに隠蔽配管で施工されてしまう可能性があるんです!

ハウスメーカーは、エアコン に限らず、機器の設置方法の詳細について事前に説明してくれることはほとんどないと思われます。

あったとしても、隠蔽配管にすることのデメリット、

つまり交換時に自由な選択ができなくなり、しかも割高になるという説明はないと考えるべきでしょう。

だって、隠蔽配管にすれば将来自社に利益をもたらす可能性が高いことをわざわざ説明する程、良心的な会社はないでしょ?

私だって、隠蔽配管のデメリットを知ってたら、絶対に阻止しました。

そして、そのことに気づくのは、築10数年経ってから・・・

家電量販店に行って、店員さんから話を聞いて初めて知るのです。

今更、「そんな説明聞いてないよ!」ってハウスメーカーに言ったところで、対応してくれるわけないですよね。

だから、同様な犠牲者が少しでも減ってくれればと、この記事を書くことにしたのです。

まさに隠蔽配管の問題点を隠蔽するハウスメーカー(怒)

 

●エアコン 工事業者はピンキリ。でも考えようによってはお得な場合も

そんなこんなで、怒りを覚えつつ途方に暮れてても仕方ないので、エアコン 工事業者をいろいろ探し、

工事のみの業者へ本体支給で工事する場合と、エアコン 本体の販売もセットになってる業者を比較。

工事のみの業者は費用や保証がまちまちで、少なくともネット上では良し悪しの判断がつきにくいです。

本体と工事がセットの業者も様々ですが、業務用の取り扱いがあり、一般家庭向けには本体と工事セットで、

工事の長期保証(5〜10年)と本体の保証延長(メーカー保証の延長割引、または工事業者が独自に延長で設置から5年等)

がある場合などは、長く使うものなので、安心感を含めてお得な場合もあります。

少なくとも3社程度の相見積もりをとって比較されることをおすすめします。

たいていは、正式見積もりは現地調査後となっていて、相見積もりをとるとその分こちらの対応日も増えるのですが、

相見積もりであることを伝えて嫌な反応をする業者は、その時点でダメです。

やたら割引を強調してる業者も注意した方が良いです。ただし、エアコン 本体が型落ち等、理由が明確なら本当にお得かもしれません。

見積もり現地調査の対応でも、相見積もりとすることで、その業者の良し悪しがなんとなく比較できます。

エアコン 工事業者の選び方等は他にもネット上にいろいろ記事があるので、そちらを参考にしてもらえればと思います。

 

●これから新築で家を建てる方、そしてリフォームを考えてる方へ

ハウスメーカー、リフォーム会社、いずれにしても、そこにいる人たちは会社に利益をもたらすことが第一です。

悪質なケースもありますが、たいていは悪意というより自社の方針にしたがってるだけだと思います。

実際、自分も仕事に関してどうやってるのか見つめ直してみると、善悪というより会社の方針に従ってただけ。

でも、顧客の立場で考えたら問題あったのかも?というケースに気づきます(反省)

ただ、特に個人で高額の買い物となる家や土地などの不動産に関しては、一生に一回の買い物と言う場合も多いでしょうから、

業者の酷い対応とかがあっても、なかなか分かりにくく、昔はネットもなくて業者側のいいようにやっていたのだと思います。

今はネット上から様々な情報が得られます。

特にハウスメーカーなどは、自社商品の優位性などを盛大に広告してますが、

私のように問題点を指摘している記事、あるいは掲示板などもたくさんあります。

それらの中には、メーカー側のステマ、クレーム対策的な書き込みなども散見されるので注意が必要ですが、

より多くの情報に触れることで、それもなんとなく見抜けるようになると思います。

そして、ネットの情報に頼りがちですが、実際に複数の業者と接触してみること、

ネット以外にも地域の情報や職場など身近な人からも有用な情報を得られたりします。

具体的にどのハウスメーカーがダメとか、地域密着の地元業者なら対応が良いとか、一概に言えるものではないとも思います。

この記事を読んでいただいた方々が、よりよい施工業者に巡り会えることを切に願います。

 

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